0023:コバエとわしの虹色の戦争

閑話休題

前回(0022)に引き続き、過去と未来と現在の仕組みの話をしようかと思ったんですけど、小難しい話になる上、人生の辛さを緩和する役に立つようになるには、ちょっと時間がかかってしまいそうなので、また今度にしようと思います。
(^~^; )

というわけで今回は、前回みたいなことを考えたきっかけみたいな話をしましょうか。

コバエの話になります。
前回は蚊でしたよね・・・ハエとか蚊とか、害虫の話が続いてしまって申し訳ないです(笑)。不快な方は、飛ばしてくださって構わないです。
(^~^; )


コバエ VS わし

うちは古いマンションの1階だからなのか、コバエがすごい数発生するんですよ。コバエといっても、台所によくいるショウジョウバエではなく、チョウバエという種類のハエなんです。逆さにするとハート型のコバエです。

あまりに多いので、どこからやってくるのかと調べてみたら、どうやらうちの中から発生してるみたいで、更に調べてみたら、床下から湧いてくるみたいなんですよね。
排水口なんかだとまだ駆除できるんだけど、賃貸住宅の床下だから、床を引っぺがすわけにもいかず、結局「見たらぶち殺す」くらいしか、対処できないんですよ。難儀してます。
(^~^; )

チョウバエは動きが鈍く、普通のハエとちがって、簡単にぶち殺せます。壁に止まっているのを叩けば潰れますし、ほぼ逃げません。それに、光に集まってくる性質があるので、蛍光灯にハエ取りシートを下げるか、紫外線式の捕虫器で簡単に捕まります。

ところがどっこい・・・そのかわり、発生する数がハンパないんですよ。
(T~T )

蛍光灯に吊るした100均のハエ取りシートは、たった3日でぎっしり満員になりますし、今年導入した捕虫器は、1週間で1万匹ぐらい(誇張ではなく、大雑把に数えました)捕まるんです。でも、負けずにどんどんわいてくるんです。
Σ(^~^ )

まぁそんなわけで、春から秋にかけて、毎年このコバエとの戦争を我が家で繰り広げているわしなのですが、ある日、ハエで一杯になったハエ取りシートを取り替えながら、そのうちの一匹の一生について、思いを馳せてみたことがあったんですな。


コバエの一生

チョウバエの幼虫は暗くて湿った場所を好みますので、おそらく床下のどこかからか水漏れしているような、そういうところで卵から生まれます。当然、うじ虫です。黒くて小さな虫だと聞いています。

真っ暗でなにもないところで、水の気配を感じたり、生き物の死骸やなんかを食べたりして、その幼虫はちょっとずつ成長していきます。

やがて時が来たら、なんか体がムズムズして、サナギになります。

サナギをしばらくやったら、またなんかムズムズして、サナギから出てきます。

そうしたら、空が飛べるようになっています。卵を生んだりもできるようになっています。

そして、生殖の合図なんでしょう、明るいところへ、無性に行きたくなります。

やがて、床の隙間を見つけて、明るいところへ飛び出します。

そうやって一番明るいところを目指して、ここなら! という場所にピトッと止まります。

そしたらなんか、ベタベタした物質が足に絡まって、もう飛ぶことも移動することもできなくなります。きっと大混乱の後、焦ってしまうでしょう。ハエにも当然「好き嫌いゲージ」(0015)がありますからね。

やがて、卵を生むことも叶わず、そのまま飢えて一生を終えることになります。

こうして、この個体の一生は終わりました。1週間程度でした。このコバエから見た世界は、これが全てです


コバエはわしである、ということ

こうして見ると、コバエの一生ってなんやろなー、とちょっとセンチメンタルな気持ちになります。汝らはどうです? なりません?
(^~^; )

けれど、このコバエとこうして関わった「わし」、という存在が、この世には別に存在します。

もしこのコバエが生まれてこなかったら、わしはこのコバエの一生について、思いを馳せてみたり、想像してみたりすることは、きっと無かったでしょう。

わしはコバエが大嫌いですが、そのとき心から思ったんです。

ありがとう

って。
(^~^ )

このコバエが、苦しみの一生を送る姿を見せてくれたから、わしは一つ、理解したんです。わしとコバエの間に「関わり」というものが存在して、コバエはある意味そのために生まれてきたし、わしもまた、コバエの経験のために生まれてきているんだと。

そんな大げさな! と笑われるかもしれません。

でも、同じ人間同士でも、そういう些細な関わりから、親や親友との交流まで、様々な関わりがあって、それらが沢山重なって、わしらの人生ってもんができていくんですよね。

だから、単に相手が「人間」か「ハエ」か、の違いだけなんだなぁ、って思ったんです。

その時なんですよ、

他人が自分であるという「理解

にたどり着いたのは。

ココロに落ちてきたんです。ストンと。
(^~^ )

わしはずっと、他人を避けて生きてきました。人に迷惑をかけるのが嫌だったし、嫌な人に迷惑をかけられるのはもっと嫌だったし。

だけど、この日を境に、人と積極的に関わりたいという気持ちが強くなっていきました

ちょうどSST(社会性訓練)を始めた時期だったので、これ幸いと、必死に勉強しました。必死に、といっても、いかにして他の方と楽しくしゃべるか、という練習だったですけどね(笑)。まぁ、わしは雑談すらすごく苦手でしたので。
(^~^; )

人間、生きてみないと、ホント何がきっかけでどう変わるか、わからないもんです。わしの場合はコバエでした・・・コバエに人生を教えられたんですね。こういうのもなんか、わしらしいアホくさいエピソードで、結構気に入ってます(笑)。

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