6-4-1【モトあつめが「上手な人」をマネてみよう!】①
モトあつめがヘタクソ!?
ここまで見てきた通り、僕らの人生を辛くないものにする・・・言い換えると、僕らが幸せな人生を歩むためにするべきことは、結局いかに効率よくモトを集めるか
という話に集約されます。つまり、今もしあなたが「人生が辛い」と感じているなら、それはもうズバリ
「モトあつめ」がヘタクソ
だからだと言えます。もし、あなたのモトあつめがとても効率の良いものであるなら、人生は全然辛くないはずですし、ゆえに、現在「人生が辛い」と感じているあなたのモトあつめは効率がよくない、ということが言えてしまいます。
こういうのも、モトの概念ならではの結論です。
モトは「有」「無」の二つの状態しか持たないため、何事もこのモトを通して見ると「白黒ハッキリする」傾向にあると思われます。
ズバッと本質を突いてしまうわけですね・・・ときに、グサッと来ることもあるかもしれません。
ただ、モトの概念を利用すると、こうして「原因がはっきり分かる」ので、今までなんとなくしか対応できなかったことにも、はっきりした「対処法」が見えてくるのです。
教えて!上手い人!
さて、僕や、みなさんのうちの何割かのような「モトあつめがヘタクソ」なタイプの人間が、幸せな人生を歩むためには、どうすればいいでしょうか。これも、結局は「勉強」と「練習」に尽きます。その場その場で「モトがどういう手段で、どちらからどちらに動いているか」をしっかりアタマでとらえ、そして、その場その場で「自分を幸せにする振る舞い」をする練習がいるのですね。
とはいえ、生き馬の目を抜くようなキビシイ社会の荒波にいきなり一艘の小舟で旅立つような、そういう「練習」では、モトの知識と実践が身に付く前につぶれてしまいかねません。
ですから・・・かの兼好法師も『徒然草』で述べている通り
「すこしのことにも、先達はあらまほしき事なり」
(小さなことにも、ガイドはいてほしいものだ)
顔を上げて世の中を見渡せば、自分より上手に「モトあつめ」をやっている人がいます。その人たちのマネをしてみるのも、これまた「モトあつめ」が上手くなるコツみたいなものだったりします。
「モトあつめ」の先達ってどんな人?
では我々の「先達(ガイド)」になってくれるような「モトあつめの上手い人」とは、どういう人なのでしょうか。ここで思い出してほしいことは、第一章でも書いた「モトの集め方」です。二つ方法があるんでしたね。
ひとつは【相手の注意を引く】。
そしてもうひとつは【自分で生み出す】。
世の中には一つ目の「相手の注意を引く」方法だけでモトあつめをしている人が、結構たくさんいます。そしてその人たちの中でも「わりと上手くいっている人」というのは、世の中で広く注目されます。
お金持ちになった人から、芸能の世界で有名になった人、アカデミックな世界で注目されている人、などなど、ジャンルは様々です。
ですから、そういう人が「上手い人」なのかとお思いのみなさんも多いでしょう。
確かに、一つ目のモトあつめでそこまでの地位を確立できるのは、素晴らしい才能や努力と言えます。ですが・・・モトの性質、という観点から考えると、モトあつめの効率はもっと向上の余地があると言えます。
そう、モトあつめの二つ目の方法「自分で生み出す」を活用すると、もっと上手にモトが集められるんです。
「良いモトの循環」を理解している人に学ぼう!
第二章で「良いモトの循環」について書いたことを思い出してください。他者から上手にモトをもらいながら、こちらが生み出したモトを相手に返していく。こうして、全体のモトを増やすことで、人生を「より幸せを感じやすい」ものにしていく。これが「良いモトの循環」でしたね。そして、第四章で書いた「愛とはなにか」という話もここで役に立ちます。愛というのは「状態」でしたね。ココロが「モトをたくさん持っていること」を感じている「状態」のことを、愛というと。
総じて、良いモトの循環を意識的に(または無意識に習慣で)行っている人というのは大変「愛情深い人」だと言えます。実際に、「愛の状態」になっている時間が長いからです。
人間関係というのは多種多様で複雑ですが、こういった「愛情深い人」の行動というのは一貫しています。僕は長年の研究で「モト」とその動き、という概念を編み出すことでようやくこの「愛情深い人」の行動を理解するに至ったのですが(要するに人一倍ニブイのです(笑))、これら「愛情深い人」たちは、おそらく感覚的に、こういう「良い循環」のモトあつめをすると「自分が幸せになる」ことを理解しているのだと考えられます。
「モトあつめ」の達人は「自分のモト」を一番大切にする!
そう、まず、いの一番に大事なのは自分を幸せにすること
なんです。こんな風に書くと、とてもワガママで自己中心的な悪人が一番愛情深いのか? と思われるかもしれません。
実はね・・・ある意味、そうなんですよね。人生って、結局は「幸せになったもんが勝ち」なので、こういうジコチューな人たちが「幸せで仕方ない」のなら、この人たちの人生はオールオッケーなのかもしれません。
ですが、第四章で書いたような「おかねあつめ」よろしく、相手からもらうことばっかり考えていても、モトというのは効率よく集められないのです。なぜなら、モトは「生み出す」ことができるので、より「たくさんのココロ」がいっぺんに「生み出す」ほうが、その場のモトの総量が増え、各々のココロのモトを増やしやすくなるからです。
もっと分かりやすく言うと、人のモトを増やしてあげることで、自分のモトをも増やしていく。そしてそれらを「良いモトの循環」で動かしていく。
これこそが、もっとも効率の良いモトあつめの方法であると言えます。
(続く)
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