0139:5-4-2:地獄と天国②

5-4-2【地獄と天国】②


あの世は「天国」ですが・・・

その「もともといた世界」のことを、便宜上「天国」と呼ぶことにします。別にその世界は「天」でも「国」でもないのですが、ひとつ上位の次元にある世界(四次元空間だと思っています。理由は第七章で)なのでまあ「天」でも間違いではないですしね。

 ただし、天国という名前の場所だからといって、マンガに出てくるような「雲の上でなんだか楽しく過ごす世界」というわけでもないんです。だって、そんなに楽しいんだったら、そこからもう一度「地獄に降りてこよう」なんて思わないはずですから。

 たしかに、この地獄には苦しいことばかりたんまり用意されています。何をするにも、僕たちは苦労しなければなりませんからね。
 例えば、テレビを消したくてリモコンを取りに行きたいと思ったら、ソファから立ち上がってテーブルの向こうのリモコンケースまで歩かないといけませんもんね。大変な苦痛です(笑)。

 一方で、「天国」と僕が呼んでいる世界では、地獄とは「空間」の概念が異なるので、まず「移動」する必要がないはずです。それにそもそも『テレビを消したい』という「意志」が発生した段階で、すでにテレビが消えているはずです。「時間」や「段取り」の概念も、ずいぶん違うんです。
 ですので「楽」といえば「楽」なんですよ。苦労をする必要が一つもないですし、苦痛を感じる必要も一つもないんですよ。

 ココロの状態でいうと、常時「愛」の状態になっているんです。天国でのココロは純粋な意志のカタマリなので、別にモトの量を気にする必要はないし、自分から増やそうとしなくても常に満タンなんです。

 天国がそんな世界だからこそ僕たちは、
・苦労する
・悲しみを乗り越える
・何かを実現するために試行錯誤する
・ケンカをして相手が理解できなくなる
などの辛い経験が『できる』地獄にやってくるのだろうと僕は想像しています。

 これはとても大事なことなので、繰り返しますね。
 僕たちは「苦しい経験をする」ために、わざわざ

自分から地獄に「来ている」

のです。ですので「人生が辛い」のは、実は当たり前なんです。


「天国」「地獄」という『仕組み』

というわけで、僕たちが死んだらどうなるのか? という人類の積年の疑問にも、モトの観点からあっさり答えが出てしまいます。

 人は死んだら、全員天国に行きます。全員です。


 理由はまさに単純にして明快。他に行くところがないからです。

 あなたも僕も、あなたの好きな人も僕が憎んでいる人も、善人も極悪人も金持ちも貧乏人も、全員です。
 さらに言えば、ワンちゃんもニャンちゃんも、ピヨピヨちゃんもチューちゃんも、虫も草も鳥も木も、アメーバやバクテリアですら、みんな死んだら天国に行きます。
 理由はたった一つ。他に行くところがないからです。

 命あるものは全員、死んだら天国に行きます。そういう「仕組み」だからです。


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 とまあ、ここまで「生きるとは何か」と対になっている「死とは何か」について考えてきましたが、死んだ後のことはおそらく「死んでから考えればいいこと」なんだと思います。ですから現状、この地獄で生活している僕たちにとって一番大事なことは

この地獄で『どう生きるか』

に尽きると思います。辛い人生を何とかするには、ここをもっと掘り下げていかねばなりません。

 もちろん、『モト』という観点からです。

(続く)

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