0145:6-2-2:コンプレックスという「習慣」の変え方②

6-2-2【コンプレックスという「習慣」の変え方】②


コンプレックスという「信念」

何かにコンプレックスを抱くとき、先ほど説明したように「他者からの指摘」が引き金になることが多いのではと思います。そしてその後、自分で鏡を見るなり、行動をふりかえるなりして、その指摘に「説得力」を感じて「自分が劣っている」というコンプレックスに育っていきます

 そうして、ABC理論の「B(信念)」にあたる「私は周囲と比べて〇〇だ、劣っている」が『習慣』になっていきます

 一度習慣になってしまうと、僕たちはそれを「無意識に考えてしまう」ようになります。習慣とはそういう機能ですからね。
 歌がヘタだからと、友人とのカラオケが楽しめなくなる。背が低いからと、人の集まりに行きたくなくなる。口下手だからと人と会うのが辛くなる。そして、それらのことが怖くなっていく。

 こうして、コンプレックスは人生からたくさんの「チャンス」を奪い、人生をさらに辛いものにして、僕たちを苦しめるようになっていきます。

 ですが、思い出してください。これはあくまで

B(信念)によるもの

です。自分で普段意識している・いないに関わらず、必ずこの「B」がコンプレックスの根にあります。


人生に本当に必要なのは『モト』

考えてもみてください。みなさんがコンプレックスを抱いているとしたら、そのコンプレックスによって、みなさんという「人物」が本当に「劣っている」のでしょうか?

 たとえば、イギリスの詩人ジョン・キーツは身長5フィート(約152センチ)だったそうです。さらに、病気で25歳の若さで亡くなっています。ですが彼はその短い人生で壮大な叙情詩「エンディミオン」を完成させ、今も沢山の人に愛されています。
 他にも、耳が悪かったベートーベンや、目の見えない歌手のレイ・チャールズなど、ハンデキャップを乗り越えた偉人はたくさんいますし、弟子のたくさんいたソクラテスも大変なブサイクだったと記録されています。

 それらの『特徴』というのは、たしかに「劣っている」のかもしれません。ですが、それが「人生を完全にダメにしてしまう」とは、限らないということなのかも知れませんね。

 要するにです。『B(信念)』が「コンプレックス」に満たされている間は「チャンス」を自ら放棄しているので、いつまでたっても「人生が辛い」ままだということです。

 弱点を抱えながらも、充実した素晴らしい人生を歩むことは、絶対にできます。なぜなら、幸せに必要なものは、容姿でもお金でもなく「モト」だからです。


コンプレックスは「自分の役に立たない」

どうやってモトを集めたら幸せに生きられるのか。それは・・・本当に十人十色です。「個別のドラマ」が人それぞれ違うからです。
 お金が大好きな人はお金あつめでモトあつめをしますし、絵葉書や鉄道模型を集めるとモトが集まる人もいますし。また、モノではなく「いいね」の数でモトあつめをする人もいますし、そういうものではなく、人と人との円滑な関係で直接モトを取り込む人もいます。

 要は「自分に合ったモトあつめ」というものがある、ということです。

 一方で、コンプレックスは「モトを失わないようにしよう」とする考え方です。自分の弱点を嘆き、そして人に晒すのをさけようとする気持ちなので、たしかにそれによる「好き嫌いゲージの低下(=モトの減少)を防ぐことはできるのですが、それだけなんです。だからコンプレックスというのは

モトあつめの役には立たない

のですね。

 結論として、コンプレックスにばかり目が行っていると、自分に合ったモトあつめを見つける「チャンス」を損なうんです。


コンプレックスは「チャンス」なのかも!?

コンプレックスというのは、前述の通り「習慣」です。習慣を手放すのはとても大変です。ですが、習慣を手放すやり方

①自分で「習慣」(=B「信念」)を分析する
②そして「習慣」をやっている最中に、自分で気づく
③意識して「習慣」をやめようと努める

これに気をつけて生活するだけで、かなり改善するはずです。そして、いつかは習慣を変え、アタマを変えて、新しい「チャンス」との出会いに気づく日が来るかも知れません。

 そもそも、コンプレックス「そのもの」が、チャンスであるともいえます。それは自分の弱点に気づき「改善する」もしくは「それをものともせず、自分のモトあつめを見つける」というチャンスなのかも知れません。

 ですから、クヨクヨしている今に「次がある」と考えてみてください。まだ、あなた方の人生は「途中」なんです。モトを上手に集め、そして上手に人に与えられるようになると、必ずコンプレックスの「次」が見えてきます。だから

モトをあつめましょう!

結局、この一言に尽きますね・・・(笑)

(続く)

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