5-5-1【地獄に「堕ちてくる」のはなぜか】②
地獄の掟「生まれる前のことを何一つ覚えていない」
ところが・・・いざこの「地獄」へ生まれてしまったら、僕たちは天国でワクワクしていたことなんか、ひとつも覚えていません。そういう仕組みだからです。実は、僕たちは天国にいるあいだに「次に地獄に行ったら体験すること」を全部決めています。そして、人生はそのとおりに進んでいきます。何歳でどういう死に方をして天国に戻るかも計画しています。
でももし、それを知っていて生まれてきたら、僕たちは「地獄にやってくる目的」を見失ってしまいます。だって、それでは「苦労」を体験できませんからね。
そんなわけで、こういう風に「何もわからない状態で生まれて、そのまま生きなければならない」システムになっているんです。
しかし・・・このシステムのおかげで、僕たちは「人生が辛くてしょうがない」状態まで追い込まれてしまうわけです。自分で「そうしよう」と決めてきているとはいえ(それすらも「知らない」状態になっていますからね)、なんともシンドイですよね・・・。
ちょこちょこ書いている通り、天国では時間と空間の概念が、だいぶこの地獄世界と違っています。詳しくは後の章に少しだけ書くつもりですが(詳しく書くとそれだけで本が一冊書けてしまいます)、僕たちにとって『今』問題なのはやっぱり、この地獄世界でどう生きるか? に尽きますよね。
「何もわからない世界」を紐解く『モト』の概念
そういった「生き方指南」みたいな先人の知恵は、これまでもたくさんありました。たとえば、古くからある宗教や、その教義の研究。哲学や文学に記された言葉や、有名人の名言集などなど。
確かに、それらはこの地獄世界をより快適に過ごす知恵にあふれています。ただ、どれか一つあればいいという性質のものではないので、できるだけたくさんの本やアイデアに触れて、そして最終的には、自分の人生は自分でなんとかするしかないですよね。
それが今日から「モト」によって変わるかもしれません。もしこの本を読んでいるあなたが、
・自分の人生の周りで「モト」がどう動いているかこういう視点で今後生活できれば、今の「辛い人生」が大きく変わるかもしれません。
・自分のモトがどう増えたり減ったりしているか
・自分がどう動いたら、自分のモトが増やせるのか
それこそ、SF映画の傑作「マトリックス」で、覚醒した主人公のネオが見た『マトリックス世界の本当の姿』のように、世界を見られるようになるかもしれませんよ。
では次章からは「モトを知って生きる」という生き方について、もっと深く考えていきましょう。
(第五章完)
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